2013年12月25日水曜日

PC(パーソナルコンピューター)から、SC(ソーシャルコンピューター)へ

 PCは、パーソナルコンピューターの略で、「マイコン(マイクロコンピューター・私のマイコンピューター)」という呼び名から万人向けに変わって使われてきた呼び名です。それ以前は、コンピューターは、ジャンボジェット機のような、大型で個人では持つことのできないものでした。机の上には、この大型コンピューターに繋がり、入出力機能だけの「端末」とコンピューターもどきが置かれていました。
 コンピューターの頭脳であるCPUが小型化され、端末にも立派な頭脳が備えられ、独立したコンピューターとしての機能を持つ小型コンピューターが登場し、端末が無くなり、パーソナルコンピューターの時代になっていったのです。ジャンボジェットでなく、小型のセスナ機を、個人が操縦する時代になりました。Windowsという基本ソフトと、その上で動くワードやエクセルと言ったビジネスソフトをインストールすれば、スタンドアロン(孤立した状態)でも、様々な目的・機能で使える様になりましたが、それなりの勉強が必要でした。パソコンが使えるように教える教室開かれました。知識を増やせば、機能も増えるのがパソコンでした。
 それから20年、パソコンは再び端末に戻りつつあります。その際に繋がる母艦は、会社のサーバールームにある専用フレームマシンではなく、インターネット回線で繋がる、世界中に分散した公共サーバーです。ここには、基本的には誰でも無料で平等に使える大型マシンがあります。必要なときに、必要なサーバーを選択して接続し、またそこを経由して、他の端末にも繋がります。しかし、接続を切ってスタンドアロンで使うときは、殆ど何もできません。そうです、これがタブレット・スマートホンというコンピューターです。これを、Win坊はSC「ソーシャルコンピューター」と名付けました。(もう、誰かが言っているかもしれませんが)
  パソコン時代の果てに、大きな問題が生じました。自前の頭脳を強化するために、パソコンの消費電力はどんどん拡大し、大量の熱を放出するようになりました。もはや、ノートパソコンは、バッテリーでは半日も動かせません。自前で保存しておくデータは大容量化し、今ではパソコン初期の時代の1000倍の容量が必要です。ソフトは、パソコンごとにインストールしなくてはならず、セキュリティ対策もパソコンごとに必要になります。何でもできるように、基本性能や基本ソフトを高性能にするため、無駄なコストがかかってきます。パソコンを交換するコストと手間は、膨大なロスになります。
  パソコンは、スタンドアロンで活躍するものではないのです。ネットワークに繋いでファイルやデータを共有する使い方は、会社内だけでなく、個人の日常生活でも一般化しています。個人が繋ぐネットワークがインターネットですが、企業でも社内にサーバーを置かず、インターネット上のクラウドサーバーを使うようになりました。こうなると、パソコンは端末で良いのです。それが、タブレットパソコンです。キィボードや画面は今のデスクトップパソコンのようでも、働きはタブレットのような端末機能だけのパソコンが出てくるでしょう。熱も発生せず、ハードディスクも無い本体部分は、キィボードやディスプレーに埋め込まれてしまいます。
  自分で考え、保存しなければ、メガネにも埋め込むことができます。グーグルグラスは、メガネに埋め込んだディスプレーと、音声入力という方式なので、マイクがキィボードです。