2018年1月11日木曜日

ついにMIcrosoftが認めた、パソコントラブル

 年末から年始にかけて、windowsパソコンが更新後に起動しなくなるトラブルが続出しています。大規模更新であるFallCreatorsUpdateのせいかと思っていましたが、そうではなくセキュリティアップデートに問題があったようです。ネットワークに繋がないパソコンが無くなり、すべてのPCがアカウントでログインするようになり、クラウドサーバーやインターネットに繋がっているパソコンの、乗っ取りや侵入被害が拡大していて、ログインのセキュリティ強化が必須になり、新しいウイルスやセキュリティホールが見つかるたびに、セキュリティ・パッチ(修正プログラム)を公開し自動更新されています。その過程で、修正プログラムを実行するCPUの動作を重くしたり、動作を停止させてしまう現象が起きているようです。
 MS社は、米国時間1月3日から9日にかけて配信されたKB4056897、KB4056894、KB4056888、KB4056892、KB4056891、KB4056890、KB4056898、KB4056893、KB4056895の配布を停止することを発表しました。そして、一部のCPUを使ったパソコンがアップデートで起動不能になることを認め、2月18日までに修正パッチの開発を急ぐことを表明しています。実際にはこれらの更新やCPU以外にも、この現象は起きていると思われます。実際には、12月から多くのパソコンが起動不能になっていますから。
 インターネット通信が、金や物の流通に必須になって、ログイン時のパスワードや暗号化の技術の増強が必要になっています。悪意ある侵入が、国家レベルでも行われるようになり、それを防御する必要があるのでしょう。実は、暗号化というのは、情報のデータを数百倍に拡大させ、これを読み解くためにCPUにも数百倍の負荷をかけるのです。当然、ハードウエアのコストだけでなく、電力エネルギーも増えています。サーバーが使う電力消費の増大を受けて、中国ではサーバーの設置制限を始めているくらいです。大量の電力を食うスーパーコンピューターは、日本では気象データを解析するときや、製品開発のシュミレーションンに必要と説明されていますが、実際は暗号化情報の解析に大きな力を発揮します。暗号化レベルは、通常のコンピューターでは数百年時間がかかることで安全と言われますが、スーパーコンピューターを使えば数分で解読できます。しかし、その間使う電力は同じなのです。熱源や動力・照明などで使う電力を省エネで減らしても、コンピューターで使う安全のための暗号化処理の電力の方が多くなる時代が近づいています。
 ビットコインという、ネット型通貨は爆発的に増えていますが、Microsoft社は真っ先にビットコインでの取引をやめました。中国も、ビットコインの市場を制限しましたが、理由は個人資産の管理のためでなく、電力事情からでした。セキュリティのために、貴重なエネルギーを使うのはどうなんでしょうね。しかし、安全確保は必要なのでしょうが、そういうコストが増大していることが問題です。原発の電力も、コンピューターのセキュリティ確保に必要になっているのです。