2015年3月3日火曜日

セキュリティ対策ソフトの害

 パソコンを、使いにくくしているものが、セキュリティ対策です。ウイルスやマルウェアが拡大している以上、パソコンにセキュリティ対策が必要なことは確かなのですが。セキュリティ対策のために、そこら中に鍵をかけ、購入した本人にも入れないようにしていくことは、もはやパーソナルコンピューターとは言えません。実際、windows8以降は、パソコンは携帯電話並みのアカウントで使うことが求められています。
 セキュリティというのは、自分が被害者にならないために、というよりも、自分のパソコンが乗っ取られて犯罪に使われないように=自分自身が悪いことをしないように、という対策の方が大きな目的です。パーソナルコンピューター(パソコン)が、ソーシャルコンピューターになっているのです。スマホのOSであるandroidは、そのように作られているので、最初から牢屋に入れられています。自分で自由に使えるようにユーザー自身に管理者権限を持たせることを、「脱獄」と言うくらいです。そのうちパソコンも、自由に使うためには「脱獄」しなければいけなくなる時代が来るかもしれませんね。windowsは自由なOSですが、対極のmacはユーザー権限が制限される、半分牢屋に入れられたOSです。android・iPhone・iPadに押されたwindowsも、その方向に行きかかっています。
 それでも、windowsは自分を牢屋に入れて安全を図るのではなく、警備員を雇って安全対策をする方式を残しています。それは、今まであった警備会社の貢献を無視して、これらの会社を潰せないからなのです。でも、自分を牢屋に入れる方式を模索しています。それが、MSのセキュリテイ・エッセンシャルという無料セキュリティソフトです。Xp時代からありました。なかなか遠慮して宣伝はしていませんが、本当は他社の有料の警備会社と契約する必要は無いのです。8からは、名前もwindowsディフェンダーと目的が見える名前にし、標準で搭載しました。そこで、既存の警備会社はどうしたか?パソコンメーカーにスポンサー料を払って、最初の1年は無料で使えるように、インストールした状態で売り出したのです。最初は、「使うか使わないかは自由です。使いますか?」と警告が出て、「いいえ」でキャンセルできるようになっていました。
 しかし、Win坊の8.1は半年もたたないうちに、メールもインターネットも遅くなり、「windowsディフェンダーが無効になっています」という警告が出るようになりました。原因は、キャンセルしていたはずのおまけのマカフィーが動き出していたのです。有効にしていなければ、アンインストールする必要は無いと思っていましたが、甘かったですね。セキュリティソフトを複数入れるのはできないのですが、セキュリテイ・エッセンシャルはアンチウイルスソフトでは無いので、既存の警備会社を入れても互いに妨害しないようにという話を信じていました。windowsディフェンダーは、既存の警備会社の敵になるのでしょう。共存はできないようです。ということは、マカフィーなど他社のセキュリティソフトを使う場合は、windowsディフェンダーを殺す必要があるのです。MSもそんな発表はしていません。マカフィーをすべてアンインストールしたところで、サクサク動くようになりました。