2016年1月23日土曜日

中華アンプと呼ばれる、D級オーディオアンプ

オーディオアンプは、A級・AB級・B級・C級とありましたが、D級アンプというものが登場しました。これは、それまでのアナログアンプとは異なり、デジタルアンプです。スマホやパソコンのスピーカー駆動用として開発され、パソコンのアンプ内蔵の外付けスピーカー用にも使われています。D級アンプは、消費電力の点でも、コストの点でもD級ですが、音の良さはAB級以上だと言われるまで進化しました。無駄に電気を食わないので、サイズも小さくなり、巨大な放熱器や巨大な直流電源も不要です。オーディオの世界が、デジタル音源のCDをアナログで再生する努力をしてきましたが、デジタル音源はデジタルアンプで再生する方が、合っているのでしょう。3W・5Wのミニアンプなら600円くらいのユニットで作れます。電源は、USB規格の5Vで十分です。
mp3プレーヤーにスピーカーを付けるために作ってみて、音の良さにびっくりし、50W X2の製品を購入しました。中国製で、8000円です。同じ出力のA級アンプなら30万円はします。
CDの登場で、オーディオマニアが激減したのは、努力もコストも不要で良い音が楽しめるからです。デジタルは、ローコストでいろいろなことができる技術で、パソコンとインターネットが、情報のローコスト・大衆化を実現しました。デジタルアンプが、音楽のローコスト・大衆化を進めるのでしょう。その意味で、こういう製品が中国で開発され製造されているのでしょうね。まさに、中華アンプです。
オーディオ業界は、マニアのリッチ度を高めバブルを膨らませることで大きくなり、弾けました。オーディオは貴族の遊びでした。秋葉原では、高級サロンとしてのオーディオショップしか残っていません。50万のCDデッキで、100万円のアンプでスピーカーを駆動するよりも、デジタル音源は、D級アンプで再生することで良い音になるのでしょう。オーディオの民主化を進めるという意味で、中華アンプは面白い呼び方です。

 8000円のアンプ・左の電源はPC用

 600円のユニットに100円のスピーカーを繋いだ