2016年3月13日日曜日

ガラケー派のスマホトラブル

 長いことガラケーを使って、電話やメールを利用していた人が、スマホに乗り換えると必ず起こるトラブルがあります。それは、「メールが送れたり送れなかったりする」というものです。電話会社を変えずにスマホに切り替え、これまでのキャリアメールを、「アドレスを変えたくない」と継続して使ったり、アドレス帳をスマホにコピーし、それを使って今までのガラケー仲間にメールを送ったりすると、この現象に悩まされます。
 ガラケー時代に使っていた、docomo.ne,jpやezweb.ne.jo・softbank.ne.jpなどのメールを、キャリアメールと言います。または、電話番号をアドレスに使うsmsメールなどは、実はeメールではなかったということを知らないのです。これらのメールは、電話回線(または、携帯のデータ回線)からしか、送受信できません。一応、@が付いてインターネットメールアドレスのように見え、eメール(パソコンのメール)にも送れますし、設定さえ解除すれば、eメールからも受け取れます。しかし、eメールではありません。料金の徴収法が異なるのです。携帯メールは、送信も受信も別料金です。1通数円なので、気にしない人もいますが、写メのように写真を添付したメールは、1通300円くらいかかります。eメールは、電話回線契約が無くても、無料で送受信できます。eメールとのやり取りは、携帯側では受信も送信も金がかかるのに、eメール側ではお金はかかりません。これが不公平ということで、携帯メールはeメールに送れても、eメールからの受信は拒否する設定にするのが普通です。この仕組みを理解していない人が、スマホに乗り換えると、「送れたり送れなかったり」というトラブルにあいます。
 実は、キャリアメールを使い続けるスマホ利用者も、こうしたトラブルと無縁の人がいます。それは、WiFiを全く使わない人です。WiFiを使わなければ、ガラケー時代と同じようにキャリアメールで送受信ができるのです。WiFiを使う人でも、送れたり送れなかったりするのは、たまたまWiFi接続が切れていているときには、送受信できます。電話会社の利益を守るためのこうした設定は、スマホの便利さを損なうことになります。iPhoneは電話会社に圧力をかけ、icloud.comというeメールを使うことを条件にしたため、docomoは長いこと導入を見送っていました。androidは、そういう設定を無視して、WiFiからも無料でsmsを送信できるアプリを搭載させました。これに対抗し、キャリアメール側は、gmail.comのグーグルアカウントのメールを届かないようにしています。有料メールを使わせたい電話会社と、真のインターネットメールを使わせたいスマホ側との戦争は続いています。電話会社の、コマーシャルに、「あの、スマホ」とか「i」とかiPhoneと言わせなかったり、iPhoneのコマーシャルのように作って最後に電話会社の文字がちょっとだけでるようにさせたりするのは、戦争の影響です。この2月から、docomoのスマホは「**のアプリは使えなくなりました」と表示して、無料のWiFi回線からsmsも送れる「ハングアウト」を締め出そうとしています。こう言う状況で、日本にはスマホを作るメーカーが育たないのです。大手はみな撤退しています。
 スマホを便利に使うには、WiFi回線を活用し、キャリアメールから縁を切ることがポイントです。
 または、ガラケーにメールを送るには、WiFiの届かない外に出て送受信するか?です。